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2004クリーンハイクにあたって
 6月6日を中心に全国各地でクリーンハイクが取り組まれます。全国連盟自然保護委員会が アピールを発表しています。     》》》》》》》》》》 クリーンハイク参加の全国の労山会員、自然愛好者のみなさん  労山が「山からゴミを一掃しよう!」と呼びかけ、クリーンハイクをはじめてから今年で32 年目を迎えます。この呼びかけは、全国津々浦々に燎原の火のごとく広がっていきました。・ 山をきれいにしよう・という運動は、労山内の組織にとどまらず、さまざまな山岳団体、登山 愛好者はもちろん、会社や学校・社会団体にも広く取り入れられ、それぞれ多種多様な方法で 取り組んでいます。また、登山団体や社会団体にとどまらず一般市民の参加も定着し、日本の 社会の中に深く浸透するに至っています。  このように30年もの間、国民的な運動としてクリーンハイクを続けてきた結果、大きな成果 を勝ち取りました。長い間、山のゴミを拾っても拾っても、毎回同じことの繰り返しでした。 しかし、近年大きな変化が生じています。昨年のクリーンハイクの集約でも、全国49地方連盟 のうち47地方連盟から報告がありましたが、前年に引き続き大半の地方連盟から「山からゴミ がなくなろうとしています」と、ゴミの減少について画期とすべき指摘が今回もなされていま す。  山のゴミの減少にともない、各地の連盟では、クリーンハイクと並行させて、下刈や植林を 通した森の再生活動、山の湧水の水質や土壌調査、携帯トイレの実演などによる啓発、トイレ におけるし尿処理問題への対処、ミニ自然保護集会の開催など、多様な内容と形態に発展させ た新しい自然保護活動を進めてきています。  このように、クリーンハイクは、長い運動の経過と成果のなかで、その社会的意味を、いま、 大きく変えようとしています。 クリーンハイク参加の全国の労山会員、自然愛好者のみなさん  クリーンハイクは、誰もが気軽に参加でき、自然保護を体感できる、山岳自然保護を考える ための第一歩となることを目標に提唱された運動でした。  この運動の中で、自然をいたわるローインパクトな山行スタイルや、オーバーユースから脱 却して登山者と自然が共存するための視点を追求し続けてきました。その結果、クリーンハイ クは、労山全体の山岳自然保護運動を前進させる中心的な力になっただけでなく、山岳自然保 護憲章制定運動という新たな創造的な活動を作り出しました。  クリーンハイクへの参加こそが、豊かな自然を守り育て、自然との共存を創造していく、ひ とつの保障につながっているのです。今年も、創意工夫により活動の内容を進化させながら山 岳自然保護の運動を進めていきましょう。 日本勤労者山岳連盟自然保護委員会